■第6章(3)

「はぁ、はぁ、あ…っ、」
「休んでる暇ないよ、俺まだだし」
くったりと手足を投げ出したまま息を荒げる松田の中から指を引き抜いて、先走りに滑る先端を押し付ける。少し腰に力を入れただけで、張り出した部分が潜り込んだ。
「あっ…」
「…痛くないでしょ?」
ぎゅっと目を閉じた松田に声だけかけて、さらに奥を目指す。全て収まるのに、そう時間はかからなかった。一度俊介の体積に合わせて広がった内壁は、元の状態に戻ろうと根元から肉塊を絞り込んだ。
「あー、やばいね…彼氏がやりたがるのも分かるよ、これ」
前回は訳の分からないまま衝動に任せて終わらせてしまったから今度は互いに楽しもうと思っていたが、こんな風に締め付けられては自分があまり長く持ちそうにない。入れる前に一度抜いておけばよかったと思いながら、俊介はゆっくりと腰を揺らし始めた。
「あ…あ…、あっ、あ、あっ」
「ん…っ、」
ゆっくりしたピストンのは初めの二、三度だけで、すぐに規則的な突き上げに変わる。腰を引く度に柔らかい内壁に締め付けて擦られ、俊介はあまりの気持ちよさに思わず息を詰めて声を殺した。
一度大きく深呼吸して、俊介の動きに合わせて腰を振る松田を見下ろして笑う。
「腰振ってんじゃん…気持ちイイ?」
「あ、あ、俊…っ、…」
松田は喘ぎながら俊介の名を呼び、すぐに口をつぐんだ。俊介はすっと目を細めると、松田の耳元に唇を寄せて囁く。
「マッチーが今言おうとしたこと、当ててあげよっか…」
「あぁ…ぁ、あっ、ん」
「俺も気持ちいいかって聞こうとしたでしょ?」
「んん…っ…」
松田は真っ赤になってかぶりを振る。俊介は赤くなった耳の縁をつっと舌で辿ると、低く吹き込んだ。
「すごくきもちーよ…マッチーの中」
「ん…っ!」
言った途端、締め付けが強まる。俊介はその中を割り開いて、さらに動きを速めた。興奮して、神経が焼き切れそうだ。こんなにすぐいきそうになるなんて、どうかしている。呼吸が早くなり、額には汗が滲んだ。
「あっあ、あ、あっ、あっ、」
松田の喘ぎが、脳に直接響く。中のモノが痛いほど膨れ上がった。
「…っ、く、」
ずるっと引きずり出すと、松田が吐き出した精の上から自分のそれをぶちまけた。ひどく感じていたからか、久しぶりのセックスだったからか、言い訳を考えるのも面倒なほど濃厚な精液が松田の腹に降り掛かる。
「ぁ、あ…、あぁっ…!」
「…まだだよ」
生暖かいものをかけられる感触に震える松田の脚を開かせ、芯の残るものを再び突き刺した。

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