「は…んっ…」
ちゅく、と唾液の絡む音が恥ずかしくて舌を引いても、逃げられる場所が限られた口の中ではすぐにまた捕まってしまう。
このキスにはどうしてもまだ慣れない。口から魂まで吸い取られてしまうような感覚に陥るから。
「ふぁ……」
離れて行くオミの顔を見ていたら、濡れた唇がキスの深さを物語っているようでやっぱり恥ずかしくなった。
「あー、ダメだ…」
オミはそう言うと、ばさばさと服を脱ぎ始める。 カーディガンごとシャツを頭から抜いて床に放り投げ、ジーンズも脱ぎ捨てる。ボクサーパンツの窮屈そうな膨らみの正体は聞くまでもなかった。
「あ…」
キスだけでこんなに興奮してくれたのかと何とも言えない気持ちになって頬を赤らめていたら、
「あんま見んなよ。トモが悪いんだからな」
罰が悪そうに頭を掻いて、今度は俺の服を脱がしにかかる。
「あっ俺、自分で…」
俺が着てきたのは、長袖Tシャツに半袖シャツの重ね着。結局脱がしにくい組み合わせになってしまった。
起き上がってシャツを脱ぎ、Tシャツの裾を持ち上げる。目の前で見られていて恥ずかしいけれど、一気に腕を上げた。
「あ…っ!」
胸元が露になったと同時にオミが乳首にむしゃぶり付いてきて、不意打ちを食らった俺は甲高い声を上げてしまった。
「あ、あ、待って、あっ……」
舌先で何度も舐られてゾクゾクする。Tシャツが腕に絡まってうまく抵抗できないまま、どさりと後ろに倒れ込んだ。
「トモ、乳首弱いよね…すっげーかわいい」
「な、何言って、あんっ…!」
両方を指先できゅっと摘まれ、また声が上がってしまう。そのままくりくりと擦るようにされ、びくびくと腰が跳ね上がった。
こんな所、男が触られて悦ぶようなトコロじゃない。そう思うのに。
「あ…はぁ…はぁ…」
ひとしきり弄られて解放された時には、息も絶え絶えにぐったりしてしまった。

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