夕食後、順番に入浴を済ませ、湯冷めを防ぐ為に早めにベッドに入った。
「今日、全然外出なかったね」
「もう寒いもんなあ」
他愛もない話で一日が終わろうとしている。

…これではいけない。

オミには今夜決行しようと決めていることがあるのだ。
「トモ」
頬に手を添えて名前を呼ぶと、真剣な表情に何かを感じ取ったのか、トモははっとした様子になり、すぐ視線を下げた。ゆっくり顔を近づければ、きゅっと目を閉じて唇を結ぶ。軽くノックするように啄んで、柔らかい下唇をちゅっと吸った。
キスを繰り返しながら、トモのパジャマの上衣に手をかける。性急にならないよう気をつけながら一つずつボタンを外して、前をはだけさせると滑らかな肌に掌を這わせた。
「あ…」
暗がりの中でも、トモの頬に赤みが差したのが分かる。親指の腹で掠めた胸の突起は、ぽちりと存在を示していた。
「もう勃ってる」
「違う、寒い…」
見たままを口にすると否定の声が降ってきたが、そこをくっと押してやれば息を呑む音に変わる。
舌先で突つけば堪え切れずに漏らした吐息が震えていて、感じているのは明らかだった。
ちゅ、ちゅ、と吸い付くとその度にぴくぴくと反応するのが触れた場所から伝わってきた。
「ん、んっ、ぁ」
悪戯を仕掛ける少し下方で、トモがもじもじと脚を擦り合わせる。
ぴんときたオミは乳首を弄りながら片手をその脚の間にそっと差し入れた。
「あっ、ダメ、あっ」
止めるのも構わず、上にするりと撫で上げる。芯を持ち始めたものが布越しに手に触れると、トモはびくっと体を強張らせた。
「トモ、乳首感じた?寒いだけじゃないよね…ほら」
「あ、やだ、やめて」
まだ少し柔らかいそれをパジャマの上からふにふにと握ると、やはり拒絶の意思を示しながらも、手の中のものは硬さを増して行く。
ひとしきりその感触を楽しんでから今度は上下に手を動かすと、
「あ…っ」
小さな喘ぎが聞こえただけで、その手を止められることはなかった。
ゆっくり擦っていると、トモの手はオミの背中に回り、ぎゅっとオミのスウェットを握りしめる。
「…あ、ん…っ」
(やばいな…)
押し殺すようなトモの声を聞いているうちに、オミ自身も熱を持ってきていた。
あまり我慢がきかなくなると、前儀もそこそこに挿れたくなってしまう。
オミは起き上がって毛布を剥ぎ、トモの上半身を抱き起こしてはだけた上衣を抜き取った。
「もう寒くない?」
一応聞くと、こくりと頷く。
安心して、オミは自分のスウェットをばさりと脱いだ。ベッドに入る直前まで暖房をつけていた部屋の中はさほど寒くはない。むしろ熱くなりはじめた体には、もう少し涼しくてもいいくらいだと思った。
上を脱いで一瞬考えた後、残りも全て脱ぎ捨てると、勃ちかけたものが目に入ったのか、トモは一層顔を赤らめて目を伏せる。
「前の時、ずるいって言ったろ?」
2回目のセックスの時、先にトモを全部脱がせたらそう言われたのだ。その後トモに脱がせてもらって、いい思いをしたのだが。
それを思い出しつつ、トモのパジャマのズボンに手をかけた。

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