プロローグ


街灯のかすかな明かりだけが差し込んでくる部屋の中。
オミの身体が浮かび上がる。きれいに筋肉のついた、たくましい身体。
高校生になってからもどんどん身長が伸びて、ぐんと引き締まった印象になった。
そのオミと俺は今、身体の中心で繋がっている。

「何ぼーっとしてんの」
「あぁ…っ」
ぐっと奥まで突かれて、背筋をぞくりと快感が駆け昇った。
オミはゆっくり顔を近付けて来て、息がかかりそうな距離で囁いてくる。
「俺としてる最中に考え事?」
「違…、オミのこと、見てて…っ…」
わざと腰を引いて、抜けそうな所でゆるく遊ばせるように焦らしてくるのがたまらない。
頬にちゅっとされて、そんな小さな事でも刺激として受け取ってしまう自分の身体がうらめしかった。
「俺のカラダ見てたの?で…どう?」
「どうって…ぁ…あ……」
繋がった部分に意識が集中して、オミの言おうとしている事がすぐには理解できなかった。
「欲情した?ってこと」
「ぁうっ……」
くちゅ、と音がして、ずっと蜜を零し続けている俺自身を握り混まれた。
オミは指の腹で先端をぬるぬると撫で回して、俺を追い詰める。
「ねえ、欲情した?」
「っバカ…、あっ……や…んぅ…」
高1の時に付き合い始めてもうすぐ1年。
こうして身体の関係を持つようになって、オミの新たな一面が見えた。
普段は高校生らしくしているのに、セックスの時だけ妙にいやらしい事を言ったりする。
トモが恥ずかしがるのが可愛いんだよ、なんて言われたって…。
「ねえってば」
オミが挿入っている所を指でなぞられ、そこがきゅうっと締まるのが自分で分かった。
早く動いて欲しくて、この疼きをどうにかして欲しくて、無意識に腰を浮かせてしまう。
「あ…じゃなきゃ、こんな事……しな…っ……」
あまりに恥ずかしくて、ぎゅっと閉じた瞼が熱くなった。
そこにオミの唇がやわらかく触れてきて。
「嬉しいよ」
次の瞬間、オミは激しく腰を打ち付けてきた。
「あぁぁっ……あぁ……あ……」
熱いモノが中を擦る度に、頭が真っ白になりそうな感覚に襲われる。
さんざん焦らされて溶けそうになっていたそこは、オミを離すまいと絡み付いた。
「トモん中、すごい気持ちい…」
感じているのか、少し掠れたオミの声に一層煽られる。
「あ…っ、あっ……ふ…ぁ…」
声を殺そうとすると、たっぷり使ったローションでぬめるそこから淫らに濡れた音が聞こえて、聴覚からも犯されている気分だった。
何をどうしてもひどく感じてしまって、自分をコントロールできずに昇り詰めて行く。
「あっあっ…あっ……オミっ……」
「何?」
「…っもう……」
「イキそう?」
必死に頷いて限界を訴えると、オミは俺の手を握ってくれた。
「いいよ、イッて」
「っああぁ………っ……」
深く貫かれ、俺は薄れ行く意識の中でオミに抱き締められるのを感じた。

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