四代目拍手お礼文 トモオミ番外編「make you...」さらに番外編(4)


くったりと脱力して横たわるトモの手を握ると、弱々しくではあったが握り返してきた。薄く瞼を開いたトモに声をかける。
「…大丈夫?」
トモは小さく頷いたものの、後ろに雄を受け入れながら短時間に何度も絶頂したからか、だいぶ疲弊しているように見えた。
これ以上は酷だと思い、オミはゴムを被せた根元を押さえ、小さくなり始めた凶器をゆっくりと胎内から引き抜く。
「ん…っ…」
無意識だろうか、オミが腰を引くと内部がひくりと動き、まるで引き留めているようで。
先端が抜け出ると、溶けたローションがとろりと伝い落ちてシーツを濡らした。

引き抜いたものからゴムを外して、目の前に翳してみる。
若さも原因しているのか、2回分の精液がたっぷり溜まったそれを見て、不思議な満足感がじわりと脳を包み込んだ。
(破れなくてよかったー…)
保健の授業で聞いたような気がするのだ。1回ごとに替えないとゴムが破れる危険性があると。
あれだけ激しいセックスをして破れなかったのだから、日本製品の品質も捨てたものではないかもしれない。
そう思いながらも、いつかは律儀に着けている隔たりを取り去り、ありのままトモと繋がりたい、奥に直接熱を放ちたいという欲は確かにある。
つい先ほどまで自身が出入りしていたそこを見て、こくりと息を呑み込んだ。

と、一人勝手な反省会と妄想を繰り広げていると。

「…いっぱいでた…?」
トモの少し掠れた声。
視線を追うと、まだ手にしたままの使用済みゴムを見られているのだと気がついた。
「…!」
オミは思わず赤面して固まってしまう。
とんでもないことを言っているという自覚がないのか、トモは。こんな台詞はAV女優が演技でしか言わないものだと思っていた。
「ああ、うん…」
そそくさとゴムを結んで、ゴミ箱に投げ入れる。汗をかいた身体が少し冷えてきていた。
ベッドに入る前に入浴したのに、全身に汗をかいた挙句に汗でないものを含めてシーツがぐっしょり濡れてしまっている。
トモが風邪を引かないように手早く身体を拭いてやり、一度床に下ろしてからパジャマを着せてシーツをはがす。新しいのをつけ直すのは面倒で、マットレスに直接トモを横たえ、布団をかけた。
「寝ていいよ。疲れただろ?」
「んー…」
懸命に目を開けていようとするトモの頬を撫で、額にキスをする。
すぐに寝息を立て始めた恋人は先ほどの色香をすっかり仕舞い込んで、幼い表情を見せていた。

床に放ってあった自分のスウェットとシーツを拾い上げ、シーツを洗濯機に放り込んで風呂場に向かう。
まだトモが恥ずかしがるので一緒に入浴したことはないが、あれだけ濃厚なセックスを交わすまでに関係が深まったのだ。近いうち、ゆったりしたバスタイムを共にすることができるだろう。
つい数分前までの睦み合いを思い出し、思わず溜め息が漏れてしまう。
トモと抱き合えない日があっても、しばらく今日の記憶をたよりに自分を慰めることができそうだ。
(末期だなー、俺…)
身体の奥に燻る火種を払うべく、湯温を熱めに設定し、オミはシャワーのコックを勢いよく捻るのだった。

Fin.

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